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清澤源弘自由が丘清澤眼科院長

1953年、長野県生まれ。東北大学医学部卒、同大学院修了。86年、仏原子力庁、翌年に米ペンシルベニア大学並びにウイリス眼科病院に留学。92年、東京医科歯科大眼科助教授。2005-2021年清澤眼科院長。2021年11月自由が丘清澤眼科を新たに開院。日本眼科学会専門医、日本眼科医会学術部委員、日本神経眼科学会名誉会員など。

稲妻のような光と片頭痛に関係はあるのか?

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 片頭痛の診断としては、症状の特徴と経過、および発生頻度など、症状についての診断基準に基づいた問診が最も重要とされています。脳血管障害や腫瘍性疾患など、頭痛をきたす原因となる他の器質的疾患を否定するためにCTやMRIなどの画像診断をおこなうこともあります。血管の攣縮を止める薬剤を処方して,その発作がこの薬剤で抑制され、痛みを頓挫させることができれば片頭痛と診断されます。

 片頭痛の治療には予防薬、予兆時に使用する薬剤、そして発作時に使う薬剤があり、これを使い分けることになります。予防薬には、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩または、カルシウム拮抗薬などが用いられます。次に閃輝暗点をはじめとするアウラがみられたときにはジヒドロエルゴタミンメシル酸塩が用いられます。この使用は、片頭痛発作の早期であることが必要で、発作が起きた際には、軽度発作であれば非ステロイド系消炎薬その他が有効です。また重症発作には経口トリプタン製剤が用いられます。

 閃輝暗点は必ずしも頭痛を伴わないので,患者に対して片頭痛という語を使う際に私は誤解されないような注意をしています。片頭痛は年齢によって起きやすい時期がありますが,長期にわたってこの病気と付き合ってゆく自覚を患者に持っていただく必要があります。

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