感染対策のベースになる研究論文はどこまで信じていいのか

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染症で明らかになったことは、感染症対策は一流の医学・科学雑誌に掲載される研究論文によって左右されるということだ。マスクの着用やソーシャルディスタンスはもちろん、治療薬の選択やワクチン開発にしてもその根拠となるのは医学論文だ。そこで問題になるのはこの一流医学雑誌に掲載された医学論文が果たして信頼に足りるのか、という点だ。長浜バイオ大学医療情報学の永田宏教授が言う。

「一流の医学雑誌に掲載されたからといってそれが真実とは限りません。あくまでもある分野について注目される論文について投稿され、それを、その分野で一流とされる複数の学者が査読をし、掲載に値する研究論文として認められれば掲載されているに過ぎず、あとから否定されるケースも少なくありません。それが事実として認められるには、掲載された論文の内容についてその後、同様の研究(追試)がなされ、同様の結果が得られるなど、多くの検証が行われなければなりません。分野にもよりますが、私は追試が行われ、同じ内容の結果が得られた研究論文が2ケタ近く出てこないと真実であるとは考えません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった