日本上陸「変異種」は最悪期の始まりか感染収束の始まりか

公開日: 更新日:

「現時点(昨年12月27日=以下同)では情報が少なすぎてどうなるかはわかりません。ただ、私はそれほど悲観的には考えていません。一般的にコロナウイルスは長い目で見ると、感染力が増すとともに病原性は弱くなり、宿主と共存するからです」

 新型コロナウイルスは人類が初めて直面した新しいタイプのコロナウイルスだったためにパンデミックを起こしたが、現在、人に風邪を起こすコロナウイルスとして確認されている4種類も大昔はパンデミックを起こしたのかもしれない。そして、パンデミックを起こした後に長い時間をかけてヒトに定着した可能性が高いのだという。

 とはいえ、それは中長期の話であり、短期的にはどうなのか?

「短期的にどうなるかはわかりません。むろん、感染力が上がれば、糖尿病や肺の疾患などの持病がある人も感染する確率が高くなるので、一時的に重篤な患者さんや亡くなる人は増えるかもしれません。ただし、一部で報じられているように変異種が従来型に比べて体内での増殖速度が高まっているのが本当なら、ウイルスの病原性は高まるのが普通です。ところが現時点では変異種に感染した患者さんにとくに目立った重篤な症状の増加がみられないといわれている。そのことからそれほど病原性が強まったということはなく、むしろ弱くなった可能性もあります」(宮沢准教授)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず