著者のコラム一覧
葉山惟大日本大学医学部付属板橋病院皮膚科病棟医長/皮膚科専門医

アトピー性皮膚炎<下>注射、飲み薬、塗り薬でかゆみを抑え、つるつる肌に持っていく

公開日: 更新日:

 アトピーがうつにまで発展してしまう原因のひとつに、ひどいかゆみがあります。

 かゆみが悪化すると集中力が低下します。アトピー性皮膚炎には軽度、中等度、重度とありますが、中等度以上の人は集中力が低下し、労働生産性が3割程度落ちるというデータもあります。子どもさんや学生さんがアトピー性皮膚炎のために勉強に集中できず、思うような成績を残せない場合、その後の人生が大きく変わっていくことも予想されます。

 社会に出る際にも、見た目の問題から人前に出る職業を避ける傾向にあります。つまり、職業選択の自由が狭くなるわけです。

 また、ひどいかゆみのために、つい引っかいたりして肌を傷つけ、さらに皮膚の状態が悪化するという外見的な問題だけでなく、熟睡できないため睡眠不足になります。脳も十分な休息を取れませんから、自律神経のバランスが崩れたり、脳が疲弊して、うつが加速しやすくもなります。

 アトピー性皮膚炎の治療法はステロイドの塗り薬で症状を抑えるくらいで、長年、決定的な治療法がありませんでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景