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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

コロナ禍でのがん治療の遅れを回避するため医師に聞くべきこと

公開日: 更新日:

 読売新聞の調査によると、昨年は全国のがん診療拠点病院のうち8割でがんの手術件数が減少。2割は、減少幅が10%を超えたそうです。

 私が所属する東大病院も、国立がん研究センターも、胃がんの手術は4割以上ダウン。コロナによる検査の受診控えで、胃カメラ検査を受けない人が相次いだことが原因と思われます。

 がん患者の就労を支援する「CSRプロジェクト」は昨年、診断から5年以内のがん患者310人を調査。40人が、受診や検査、治療を中断・延期していました。その理由は、「自己判断」が15人で、「患者仲間の助言」が2人です。

 こうしてみると、治療の遅れだけでなく、診断の遅れも、結果として死亡率を高めることが分かるでしょう。不安が増大するパンデミック禍では正確な情報が伝わるとは限らず、自己判断や仲間のアドバイスなど不確かな情報で誤った結論を導いている現実も垣間見えます。

 その影響がどうなって表れるか。コロナ前に比べて、進行がんが見つかる人やがんで亡くなる人が増えるのは、間違いないでしょう。

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