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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

コロナ禍でのがん治療の遅れを回避するため医師に聞くべきこと

公開日: 更新日:

神奈川は入院・手術の一時停止を要請

 新型コロナウイルスの感染者が急速に広がり、各地で医療提供体制が逼迫しています。そんな状況から神奈川県の黒岩知事は6日、コロナ病床を確保するため、緊急性の低い入院や手術を一時停止するよう病院に要請しました。

 昨年の第1波では、院内感染が相次ぎ、病院での感染を恐れて受診を控える人が続出。今回は自治体の要請による治療の延期ですが、理由はどうあれ、治療の延期は死亡率を高めることが分かっています。

 昨年11月に報告された大規模調査では、膀胱がん、乳がん、結腸がん、直腸がん、肺がん、子宮頚がん、頭頚部がんの7種類について、治療が遅れたグループと遅れていないグループを比較。手術は4週間遅れると、死亡リスクが6~8%上昇していることが明らかになっています。

 ほかの治療についても同様で、膀胱がんの術前化学療法の遅れは24%、乳がんの術前化学療法が遅れると28%、それぞれ死亡リスクが上昇しました。放射線は、頭頚部がんへの根治的放射線療法で9%、子宮頚がんへの術前放射線療法で23%の死亡率上昇です。

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