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坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

食物繊維の摂取が多いほど死亡リスクは低下 日本人9万人以上を調査

公開日: 更新日:

 食物繊維は、便秘改善や腸内環境を良くするほか、血糖値上昇抑制、体内の塩分排出促進、血液中のコレステロール濃度の低下など、さまざまな効果が知られています。

 日本人を対象にした「JPHC研究」では、食物繊維の摂取量と死亡リスクとの関係について調査が行われています。欧米の研究では食物繊維の摂取量が多いほど死亡リスクが低いとの報告がありましたが、アジア人を対象にしたものはこれまでありませんでした。

 対象となったのは、調査開始時にがん、循環器疾患になっていなかった45~74歳の男女、9万2924人。2016年までの17年間、追跡調査しました。食事アンケートから食物繊維の摂取量を計算し、5つのグループに分け、17年間の死亡との関連を調べました。

 すると、食物繊維の摂取量が多いほど、男女共に総死亡リスクが低下。死因別では、心筋梗塞や心不全、脳卒中などの循環器疾患による死亡リスクが低下していました。

 食物繊維の摂取量が最も多いグループは、最も少ないグループに対し、総死亡リスクが男性で23%、女性で18%低下。循環器疾患による死亡リスクは、男性で20%、女性で27%低下していました。

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