著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

アブには濃度30%のディート入り虫除けスプレーが効果あり

公開日: 更新日:

 皮膚を食い破るという吸血の方法は、ブヨとよく似ています。ただしブヨの唾液には鎮痛成分が含まれているため、刺された直後はほとんど痛みを感じません。ところがアブにはそんな気遣いが一切ないため、咬まれた瞬間にチクっと結構強い痛みを感じるそうです。その点、ブヨのほうがまだ優しさがあります。

 アブに刺されると数時間後に赤く腫れ、強い痒みが出てきます。普通は2~3日で腫れも痒みも治まりますが、人によっては1週間以上続き、水ぶくれができたり、化膿することもあります。痒みの原因はアブの唾液なので、刺されたらポイズン・リムーバーで吸い出し、きれいな水でよく洗って、抗ヒスタミン軟膏などを塗るのが、応急処置の定番です。

 アブが体に取りついて吸血しているのを見つけたら、迷わず手で叩いて潰してしまえ、とネット記事に書かれていました。しかし初めての人には、かなり勇気が必要かもしれません。それよりは、最初から忌避剤を使ったほうがマシでしょう。 ディート(DEET)入りの虫除けスプレーが効果的です。ディートは太平洋戦争のジャングル戦で、蚊の被害を防ぐためにアメリカ軍が開発した薬剤です。殺虫性はありませんが、蚊だけでなく、ブヨやトコジラミ、さらにマダニやヒルなど昆虫以外の毒虫にも、強い忌避効果を発揮します。1950年代から民生用としても使われ始めたのですが、これを上回る薬剤がいまのところ見つかっていないため、いまでも世界中で使われ続けています。

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