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石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

カロリーはゼロだが… 人工甘味料は太らないは本当なのか

公開日: 更新日:

 甘い物は誰でも好きなものですが、特に砂糖を多く含むお菓子などをたくさん食べれば太ることは、ほぼ確実です。これは糖質が多く、カロリーも高いからです。それに加えて、甘い物は脳に刺激を与え満足感をもたらすので、余計に食べてしまうという側面もあるようです。

 最近は、砂糖の取りすぎを防ぐために、カロリーのない人工甘味料を代わりに使うという人も多くなっています。「スクラロース」はそうした人工甘味料の代表で、砂糖の数百倍という甘味があるのにカロリーはまったくない、という特徴があります。

 それでは、砂糖の代わりにスクラロースなどの人工甘味料を使えば、太ることはないのでしょうか? たしかに人工甘味料の入ったジュースなどにはカロリーはないのですが、それを飲むことで脳が刺激され、食欲が増すのではないか、という意見があります。

 今年の米医師会関連の医学誌に、人工甘味料のスクラロースの入った水と砂糖水とを比較した研究結果が報告されています。

 それによると、特に肥満した女性においては、砂糖水より人工甘味料のジュースを飲んだ時の方が、食欲が脳で強く刺激され、その後の食事量が増えた、という結果が得られたのです。男性や肥満のない女性では、そうした傾向はあまり認められませんでした。

 肥満を予防するための人工甘味料は、人によっては逆効果であるのかもしれません。

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