新型コロナワクチン副反応を徹底検証【血栓症】極めてまれだが重症が多く命の危険も

公開日: 更新日:

 いずれも、専門家の評価は「γ」(情報不足等によりワクチンとの因果関係が評価できないもの)とされている。とはいえ、厚労省は「一般的に見られる下肢静脈等の血栓症と比べて頻度はまれと考えられていますが、注意深く情報収集が行われています」と注視している。

 なぜ、ワクチン接種後に血栓ができてTTSが起こる可能性があるのか。東邦大学医学部名誉教授で循環器専門医の東丸貴信氏は言う。

「世界各国で機序の解明が行われていますが、まだはっきりしたことは分かっていません。ただTTSは、血液凝固阻止剤のヘパリンを投与した後にまれに起こる『HIT』(ヘパリン起因性血小板減少症)と非常に似ていることが報告されています。HITは、投与されたヘパリンが血小板第4因子と結合して複合体が形成され、その複合体に対してつくられたHIT抗体がさらなる血小板の活性化を引き起こすと考えられています。すると、血液凝固因子のトロンビンが過剰に産生されて血小板が凝集して血栓がつくられるとともに、血小板が消費され減ってしまうのです」


 TTSでも、血小板第4因子と新型コロナワクチンに含まれる成分が複合体を形成し、それに対してつくられた抗体が血小板の活性化を引き起こす可能性が指摘されている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  5. 5

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  1. 6

    野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

  5. 10

    自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?