著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

毎日40分の散歩で脳の海馬の体積が増え記憶力が向上する

公開日: 更新日:

 しかし、どこでもできて、お金もかからない散歩にも同様の効果があったというのは朗報でしょう。散歩は、コストパフォーマンスに優れた記憶力の低下を防ぐ実践術というわけです。

 海馬の体積は、認知症のない高齢者でも毎年1~2%減少するといわれています。体積が減少すると認知障害を発症するリスクが高まると伝えられているだけに、散歩のような小さな積み重ねは、極めて大切といえます。また、ストレッチにそういった効果があるか否かも調べたのですが、残念ながら効果は表れなかったそうです。ですが、体には良いので、散歩しながらストレッチをすると脳にも体にも良いと言えそうです。

 記憶力や集中力向上に励むなら、現在は科学・技術の向上によってさまざまなアプローチがあります。たとえば、海外では「自分の呼吸に意識を向けるスマホアプリ」が登場しています。このアプリを使って、6週間ほど瞑想トレーニングを続けたところ、集中力や記憶力が向上したとのこと。「デジタル瞑想」と呼べるような実践術が日本でもはやるかもしれません。

 また、ヘッドバンド型の筐体(きょうたい)に搭載された7つの脳波センサーが瞑想中の自分の脳波を感知することで、その状況に合わせてガイド音を再生するものもあります。この脳波センシング技術は、NASAやマサチューセッツ工科大学などの研究機関での採用実績もあるほどですから、近い将来、職場や自宅に居ながらにして瞑想ができる。そんな時代が訪れてもおかしくありません。

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