著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

クコの実にはさまざまな健康効果あり 脂肪肝の予防にも効く

公開日: 更新日:

 今回はクコの実にスポットを当てて、どのような栄養素が含まれているのか見てみましょう。

 老化、肌トラブルの改善に役立つルチンやタンニンなどのポリフェノール、ビタミンCが豊富に含まれており、抗酸化作用が大変高いです。紫外線や日差しが強いこの時季、夜間における肌のターンオーバーを促進するためにも夜向きの食材といえるでしょう。

 また、着目したいのがベタインという成分。脂肪肝の予防効果について先述しましたが、このベタインに脂質代謝を改善する効能があるとされているのです。コレステロール値や中性脂肪を減少させ、心疾患や動脈硬化の予防に役立つ栄養素です。脂質代謝は夜に落ちやすいと報告されていますし、ぜひ、夕食に取り入れてみてはいかがでしょうか。

 マウスの実験にはなりますが、クコの実を摂取したあと、脳の海馬における記憶力に関連する酵素の機能がアップして認知機能維持効果があることや、肝障害の指標となるASTやALT、アルカリホスファターゼの上昇が抑制され、肝機能を高める効果も報告されています。スープなどに入れてもおいしいクコの実ですが、熱に弱いビタミンが多く含まれるため、加熱しすぎないように最後に入れるのがいいでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  5. 5

    オリックスまさかのドラフト戦略 「凶作」の高校生総ざらいで"急がば回れ"

  1. 6

    ヤクルト2位 モイセエフ・ニキータ 《生きていくために日本に来ました》父が明かす壮絶半生

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    “代役”白石聖が窮地を救うか? 期待しかないNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』に思わぬ落とし穴

  4. 9

    福山雅治は"フジ不適切会合参加"報道でも紅白で白組大トリの可能性も十分…出場を容認するNHKの思惑

  5. 10

    バスタオル一枚の星野監督は鬼の形相でダッシュ、そのまま俺は飛び蹴りを食らった