著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

高齢者に対する新型コロナワクチン4回目接種の有効性は?

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染症は、高齢者や持病を抱えている人で重症化しやすいことが知られています。そのため、60歳以上の方や持病のある方を対象に、重症化予防を目的とした4回目のワクチン接種が、2022年5月25日から開始されました。

 ワクチンの4回接種の有効性については、イスラエルで行われた研究によって、新型コロナウイルスの感染リスクや重症化リスクの低下が報告されていました。しかし、高齢者といっても健常な方から、介護施設で療養している方までさまざまです。特に介護施設では集団感染の発生リスクが高く、また入居者の多くが持病を抱えており、新型コロナウイルス感染症が重症化しやすい人といえるかもしれません。

 そんな中、新型コロナウイルスワクチンの4回接種の有効性について、介護施設に居住している高齢者を対象とした研究論文が、英国医師会誌の電子版に22年7月6日付で掲載されました。

 カナダで行われたこの研究では、介護施設626軒で療養している60歳以上の高齢者のうち、PCR検査で新型コロナウイルス(オミクロン変異株)が陽性だった1万3654人と、検査が陰性だった20万5862人が比較されています。研究参加者のワクチン接種状況を調査し、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの有効率が解析されました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  4. 4

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  5. 5

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  1. 6

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  2. 7

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    元TOKIO国分太一の「人権救済申し入れ」に見る日本テレビの“身勝手対応”

  5. 10

    “気分屋”渋野日向子の本音は「日本でプレーしたい」か…ギャラリーの温かさは日米で雲泥の差