著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

【細菌性食中毒】整腸剤は問題ないが下痢止めを使うと回復が遅れる

公開日: 更新日:

 食中毒で下痢が起きているときは、原因となる毒素や微生物が消化管の中にたまっている状態です。消化管では、腸内の物質を肛門へ向けて押し流そうとする動きがあるのですが、多くの下痢止めはこの動きを抑えてしまうのです。そのため、食中毒のときに下痢止めを使ってしまうと、原因になっている毒素や微生物の排泄が遅れてしまい、なかなか症状が良くならない……といった不具合が起こってしまうのです。

 ちなみに、「整腸剤」と「下痢止め」は異なる薬です。整腸剤は、乳酸菌などいわゆる腸の善玉菌を薬にしたもので、腸内部の環境を整える作用を持ちます。腸の動きを抑えることはありませんので、食中毒のときに整腸剤を使用するのは問題ないと考えられています。

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