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荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

【細菌性食中毒】生卵に潜むサルモネラ菌はペットのカメからも感染する

公開日: 更新日:

 日本は世界中でも珍しい生卵を食べる食文化があります。私も卵かけごはんは大好きなのですが、卵が原因で起こる食中毒の原因菌として「サルモネラ属菌」が知られています。

 ヒトに対して病原性を持つサルモネラ属の細菌は、3類感染症に指定されている腸チフスやパラチフスを起こすもの(チフス菌とパラチフス菌)もありますが、今回は食中毒の原因となるサルモネラ属菌についてお話しします。

 サルモネラ属菌は、鶏、豚、牛などの動物の腸管をはじめ、河川や下水など自然界に広く分布しています。しっかりと加熱処理されていない肉や卵が原因となり、食中毒を発症することが知られています。

 日本では流通過程で卵の表面の洗浄がしっかり行われるなど、鶏がサルモネラ属菌に感染しないようにする取り組みが実施されているため、安全に生卵を食べることができます。しかし、海外では生食しないことを前提に賞味期限が設定されている場合も多く、海外でも同じ感覚で卵を購入して生食することで食中毒になるケースも知られています。日本でも、購入後は冷蔵庫で保存し、期限内に食べきることが大切です。

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