著者のコラム一覧
西本真司西本クリニック院長

医師になって34年。手術室麻酔、日赤での緊急麻酔、集中治療室、疼痛外来経験後、1996年6月から麻酔科、内科のクリニックの院長に。これまでに約5万8000回のブロックを安全に施術。自身も潰瘍性大腸炎の激痛を治療で和らげた経験があり、痛み治療の重要性を実感している。

ひどい片頭痛や全身の倦怠感… 星状神経節ブロックで改善

公開日: 更新日:

 抗がん剤治療では、吐き気や頭痛、全身の倦怠(けんたい)感など強い副作用に悩まされる患者さんが少なくありません。抗がん剤は、がん細胞をやっつけるために有効とされる治療ではありますが、患者さんのQOL(生活の質)を考えて、患者さんが最もつらいと感じている症状を取り除いてあげられるものならば、力を添えたいと考えています。

 晴子さん(仮名・現在68歳)は、HER2(3プラス)という少し予後が悪いタイプのステージ2Aの乳がんで、10年前に左乳房とリンパ節を手術で切除され、手術後は抗がん剤治療を受けていました。ただ、抗がん剤の副作用が大変つらく、それがなんとかならないかと、当クリニックに来られたのです。もともとあった頭痛もさらに悪化して、ひどい片頭痛となっていました。頭痛は交感神経の過緊張が原因で発生します。

 そこで、私は星状神経節ブロックを提案し、その上で漢方薬、糖質制限食、自律訓練法、音楽療法、気功、呼吸法、機能性食品などを組み合わせた治療法を提案しました。

 星状神経節ブロック療法は初回から反応が良く、片頭痛は和らぎ、痛みも和らいでいるというサインが出て、その後、月に1~2回の星状神経節ブロックを6年ほど続けました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    JリーグMVP武藤嘉紀が浦和へ電撃移籍か…神戸退団を後押しする“2つの不満”と大きな野望

  2. 2

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  3. 3

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  4. 4

    田中将大ほぼ“セルフ戦力外”で独立リーグが虎視眈々!素行不良選手を受け入れる懐、NPB復帰の環境も万全

  5. 5

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  1. 6

    FW大迫勇也を代表招集しないのか? 神戸J連覇に貢献も森保監督との間に漂う“微妙な空気”

  2. 7

    結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り

  3. 8

    飯島愛さん謎の孤独死から15年…関係者が明かした体調不良と、“暗躍した男性”の存在

  4. 9

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  5. 10

    中日FA福谷浩司に“滑り止め特需”!ヤクルトはソフトB石川にフラれ即乗り換え、巨人とロッテも続くか