著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【エスカルゴ】脂肪肝の予防に最適な「ベタイン」が豊富

公開日: 更新日:

 エスカルゴは、フランスの郷土料理でもある食用のカタツムリのこと。ブドウの葉を餌としていたことから、シャンパーニュ、ブルゴーニュといったワインの産地で古くから飼育され親しまれてきました。日本ではそれほど馴染みがなかったのですが、近年はファミリーレストランなどでも見かける機会が増えてきていますし、繁殖が難しいといわれていたものの、三重県の松阪市で味と大きさともに最高級とされるヘリックスポマティアの養殖に成功しています。

 最も美味とされるのは、休眠して膜を殻に張っている越冬の時期とされ、まさに今が旬のはしりになります。

 そんなエスカルゴに含まれる栄養素に、うまみ成分のひとつであるベタインがあります。肝臓へ脂肪が沈着するのを防ぎ、脂肪の排出を促進する作用があることがわかっているので、脂肪肝の予防に最適な栄養素といえるでしょう。また、アルコールによる肝臓への損傷を妨げる効果がラットを使った実験でもわかっています。さらには、抗酸化作用についての研究もなされています。

 ベタインに加え、鶏肉に多く含まれるカルノシン、ナッツ類や油脂類、魚介類などに多く含まれるビタミンEの組み合わせで、肝臓、心臓、脳を調べたところ、肝臓での抗酸化作用が強く出たことがわかりました。つまり、肝臓のアンチエイジングのためには、一緒に鶏肉やナッツを取るとよいかもしれません。肝硬変や肝炎、肝がんへの進行を抑制する効果も期待されているそうなので、肝臓のアンチエイジングにはうってつけでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー