相性が合う医師を求め…精神科医は5回代えても代えすぎではない

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 精神疾患はうつ病だけではない。統合失調症に躁うつ病、適応障害、パニック症などの不安症、PTSD、薬物やアルコールなどの依存症、パーソナリティー障害、認知症、近年激増する発達障害など、扱う領域が膨れ上がっている。

「一方では、専門的な細分化も進んでいます。これらの全てが“精神科”とひとくくりにされ、1人の精神科医に治療能力まで求められてしまっているのです」

 たとえば内科ならば「循環器内科」「消化器内科」「腎臓内科」と分業化されているが、精神科はそうではない。患者が特殊な児童思春期でも、児童精神科医などは非常に少ないため、詳しくない一般精神科医が対応せざるをえない。

 そこで医師以外の多職種連携がカギになるのだが、たとえばこれまで7万人超が誕生した公認心理師はいまだに外来診療上、一銭も診療報酬は認められておらず、完全に形骸化しているのが実情だ。

「結果、割を食うのは患者です」

 西城医師は、こんな例を挙げてくれた。

 友人の精神科医の母親が日中の疲労や体の痛みを訴え、何も楽しめず寝たきりになってしまった。精密検査では体の異常はなし。友人の父親も精神科医で、伝統的な精神医学を重視するタイプ。友人は抗うつ薬の処方を提案したが、父親は「憂鬱さを訴えないので、本物のうつ病ではない。これはストレス反応(適応障害)で、抗うつ薬は効かない」と激怒した。

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