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池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【ネギ】体を温めて寒気をとる作用が高く“冷えトラブル”を撃退

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 夏であっても気を付けたいのが「冷え」。とくにシニアの場合、注意したいのが「低体温症」です。

 低体温とは、体の深部体温が35度以下まで低くなった状態をいいます。震えが止まらなくなったり、判断力が低下するといった症状が現れる場合もあります。冬場に登山で……といったイメージがありますが、気温15~19度程度、そして屋内でも起こることがあり、とりわけ若い人より体温が低い傾向があるシニアは要注意です。

 シニアは加齢によって、血管の収縮力が弱まるため、熱を産生する働きが低下します。また、筋肉量の減少や、食事量が減るために総カロリーが下がることも、熱を生み出せない原因になります。さらに体内の各臓器の機能が衰えるため、体温調節機能が低下することも低体温症を引き起こす引き金になります。

 そもそも低体温は、体の機能低下につながる大きな原因になりがち。免疫力が下がり、感染症などのリスクも高まります。食養生で「冷えない体」をつくることが大切です。

 中医学では、低体温症は「陽虚」といわれる状態と考えます。これは人間のエネルギー源であり、体を温める働きも担う「気」の不足がさらに進んだ状態。身体に熱を生み出す力が低下しているため、冷えるのです。冷えだけではなく、疲れやすい、下痢しやすい、トイレの回数が多いもしくは夜間尿、腰痛といったトラブルも見られます。

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