サル痘改め「エムポックス」 日本でワクチンの臨床研究がスタート

公開日: 更新日:

「22年5月以降の流行で世界中で約9万人が感染し、死者も3ケタを超えています。感染者の多くは男性です。この病気が恐ろしいのは、根本的な治療法がないことです。エムポックスを引き起こすウイルスは、オルソポックスウイルス属サル痘ウイルスで、同じ属には、ほかに痘そう(天然痘)ウイルス、牛痘ウイルスなどがあり、天然痘の治療薬に効果があるといわれています。そのため欧州医薬品庁や英国の医薬品・ヘルスケア製品規制庁は、天然痘のために開発された抗ウイルス薬であるテコビリマットを治療薬として承認しています。しかし、日本ではこの薬は未承認。あくまでも特定臨床研究用の使用になっています」

■「患者の健康は後回し」との声も

 そんな中、エムポックスの感染拡大をワクチンで防ごうとする試みも始まっている。HIVの研究・医療の中核を担う国立国際医療研究センターを中心に、主要なエイズ治療拠点病院に通院するHIV陽性者や、国立国際医療研究センターが運営するSH外来を受診するゲイ・バイセクシュアル男性を対象に、臨床研究に参加する患者を募集。感染者が集中する東京都では、複数の研究協力医療機関でワクチン接種がスタートしている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  2. 2

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  3. 3

    国分太一が無期限活動休止へ…理由は重大コンプラ違反か? TV各局に全番組降板申し入れ、株式会社TOKIO解雇も

  4. 4

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題か...大谷の“献身投手復帰”で立場なし

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    進次郎農相の化けの皮ズルズルはがれる…“コンバイン発言”で大炎上、これじゃあ7月参院選まで人気持たず

  3. 8

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    「育成」頭打ちの巨人と若手台頭の日本ハムには彼我の差が…評論家・山崎裕之氏がバッサリ