著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

インフルとコロナ感染拡大…学校関係者はマスクに関する科学的研究成果を知るべきだ

公開日: 更新日:

 学校でのマスク着用効果の続きである。前回紹介したのはマスク着用前後でのコロナ感染の増加を見た介入研究であったが、前後比較にはその時々の流行に左右されるという決定的な問題がある。そこで今回は同時期にマスク着用と非着用を比較した観察研究の結果についてみてみたい。

 この研究はマサチューセッツの学校において2020年秋から春にかけての流行と、2021年の秋の流行時の学校での感染予防策の効果をコホート研究(編集部注1)で検討している。

 2020年秋から2021年の春にかけての検討では、マスクの効果は相対危険(注2)0.12、95%信頼区間0.04~0.40(注3)と報告されている。100の感染を12に減らすという劇的な効果を示している。95%信頼区間の上限でみても100から40に減らすという結果である。

 しかしながら、2021年の秋の検討では、ワクチン接種後のコロナ感染を比較しているが、マスク着用に明らかな効果は示されず、ワクチン接種群で相対危険0.04、95%信頼区間0~0.62という結果である。100の感染を4にまで減らすというすさまじい効果である。ワクチン接種がなされていれば、マスクの効果は無視できるほどワクチンの効果が高いという結果だろうか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松重豊がついに引退を示唆し2代目探しに言及…「孤独のグルメ」井之頭五郎を継ぐ有力候補者の実名続々!

  2. 2

    “激ヤバ”高市チルドレン門寛子議員が大炎上! 国会前ペンライトデモを「ごっこ遊び」と揶揄・嘲笑

  3. 3

    “幼稚さ”露呈した佐々木朗希「報奨金事件」…ド軍日本人スタッフ2名が「7000万円超」もらえず?

  4. 4

    「考える野球」に混乱と苛立ちが続く中、涙が出そうになった野村監督の声かけ

  5. 5

    やはり万博EVバスは現場でも悪評ふんぷんの“いわく付き”だった…販売元が負債57億円で再生法申請

  1. 6

    NHKドラマ10「魯山人のかまど」は早くも名作の予感! 藤竜也は御年84歳、枯れてなお色香漂う名演技

  2. 7

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  3. 8

    巨人・坂本勇人「二軍落ち」のXデー…代打もムリで「そのまま引退」にも現実味

  4. 9

    赤沢経産相“ナフサ不安”の呆れた責任逃れ シンナー不足「目詰まり」「解消済み」に塗装業界は不信感

  5. 10

    楽天は“格安”、12球団監督の年俸はこうして決まる…出来高、日米待遇格差まで丸っと解説