最新のがんマーカーは複数のがんを早期発見できる…名古屋大が発表

公開日: 更新日:

■無症状のステージ1でも数値が上昇

 国内の一般的な病院で受けられる、あるいは保険適用になっているがんマーカーは約50種類にのぼる。ただ、消化器がんや乳がんに対して用いられている従来法のCEAやCA19-9の場合、胃がんに対する感度はCEAで13%、CA19-9では17%と、満足な精度とは言えなかった。

「従来法の場合、胃がんステージ1の段階で数値が上昇する人は5%程度。ほとんどはステージ3や4など、自覚症状が現れる進行胃がんでないと数値が上がりません。また、血糖値の高い人やたばこを吸う人では数値が上がりやすく、値が高いからといってがんであるかどうかの判断が難しい問題も指摘されていました」

 今回発見されたSDF-4は、ステージ1胃がんの段階でも、ステージ3や4といった進行がんと同様に数値の上昇が確認されたという。胃がんはステージ1で治療を行えば完治する確率は90%以上だ。がんで死亡する人を減らすためにも早期発見がカギとなる。


 また神田医師は、欧米と比較して日本では胃の内視鏡検査の実施数が非常に多いことも指摘する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」