最新のがんマーカーは複数のがんを早期発見できる…名古屋大が発表

公開日: 更新日:

 がん診断がまた一歩、進化しそうだ。今年9月、血液検査で複数のがんを早期に発見できる可能性が高い「がんマーカー」を発見したと名古屋大学が発表した。これまで使われてきたがんマーカーに比べて精度が高く、無症状の人でもがんを発見できるという。研究メンバーの神田光郎医師に詳しく聞いた。

 ◇  ◇  ◇

「がん(腫瘍)マーカー」とは、体内にがんができると分泌されるがん特有の物質のことで、血流に乗って体内を巡っています。血液検査や尿検査でがんマーカーの値を測定し、がんの有無や場所に関する診断を補助したり、すでにがんと診断されている人であれば治療効果の判定や再発の確認を目的に使われています。

「今回、『SDF-4』と呼ばれるタンパク質が、複数のがん(胃がん食道がん大腸がん、膵臓がん、乳がん肝臓がん)を早期に検知できる可能性が高いと明らかになりました。研究では健康な80人と、胃がん患者400人の血液を採取し診断精度についての評価を行ったところ、がんの人を検出する確率(感度)は89%、がんでない人を陰性と診断できる確率(特異度)は99%で特定できました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い