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荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

【ガス壊疽】急速に進展し治療しても8人に1人は死に至る

公開日: 更新日:

 治療しないで放置していると48時間以内に死に至る可能性があり、治療しても約8人に1人は死亡することが報告されています。壊死性筋膜炎と同様に適切な抗菌薬の投与、壊死組織の外科的除去(デブリードマン)が必要となります。

 病原菌によっては「高気圧酸素療法」と呼ばれる治療を行う場合もあります。気密したタンクの中で酸素の圧力を大気圧以上に上げ、血液中に溶けている酸素の量を増やして体の隅々まで酸素を行き渡らせる治療法です。この高気圧酸素療法は、嫌気性細菌などに対する殺菌作用が期待され、壊死性筋膜炎や脳梗塞、急性一酸化炭素中毒などの治療にも用いられています。  

 私も以前、患者として高気圧酸素療法を受けた経験があります。治療の際に圧力を上げると、鼓膜が内側に押されるため「耳抜き」をしなければなりません。それができず、鼓膜を切開してチューブの留置を行い、治療に臨みました。

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