後悔しない歯科治療(3)歯周病の有効治療は「組織再生療法」

公開日: 更新日:

 実際に歯周病に罹ってしまい、歯を支えている歯槽骨が失われ歯の根が露出しているようなケースだと、自由診療による「歯周組織再生療法」が有効な治療手段となる。

「麻酔をかけてから歯茎を切開し、まず付着しているプラークや、プラークが石灰化した歯石を除去します。それから失われてしまった歯槽骨に歯周組織再生材を入れたうえ、縫合を行います。1部分について1回ずつの手術で対応していきますが、1回の手術時間は約1時間です。1回分の治療費は10万~15万円になります」(今枝院長)

 ただし、この歯周組織再生療法には限界がある。大半の歯の根が露出しているような重度の歯周病には適さず、それ以上悪化しないようにする手だてしかなくなる。

 歯周病が進行するスピードは比較的緩慢で、数年単位で進行することが多い。そのため自覚症状に乏しくなってしまうわけだが、少しでも歯がぐらつくようになったり、歯茎から出血しているのが分かったりしたら、すぐに診察を受けたい。

「10年間、歯周病にも虫歯にもなったことがないという人がいます。でも、いずれも感染症の一種であり、この後の10年間もならないという保証はどこにもありません。毎食後の歯磨きと、保険が利く定期的なメンテナンスで予防ができ、自分の歯で生涯暮らせるようになるのです」(今枝院長) =つづく

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動