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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

「緩和」には適切な調整が必要…痛みとの付き合い方は人それぞれ

公開日: 更新日:

 こうして2週間後には、鎮痛効果が発揮されたようで眠られる時間が増えてきましたが、衰えは隠せずしだいに無呼吸を繰り返す状態に。

「苦しそうではないですね」(娘)

「皆さんに週末会うことはできましたか?」(私)

「はい、兄の家族に」(娘)

 私は呼吸の浅いご様子を見て、近々お看取りの可能性が高いことをお伝えし、その日から連日伺うことにしました。そして9日目に長い無呼吸へと陥ったのです。

「心臓の音は聞こえないですね」(私)

「さっきまで反応がありましたよね?」(娘)

「目の反応もないですね」(私)

「でもさっきまでは反応はありましたよね」(娘)

「反応があるか5分ほど様子をみましょう」(私)

 こうしてお母さまが旅立たれたことを、娘さんとご一緒に確認し、静かに穏やかに受け入れていただいたのでした。

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