著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

父親が家事をするだけで子供に優しい家庭が増える?

公開日: 更新日:

 日本では、他の先進諸国と比べて、父親の育児や家事をする時間が短く、労働時間は長い傾向にあります。「ワンオペ育児」といった言葉が象徴するように、育児や家事の大部分を担っているのは母親でしょう。

 子供の問題行動に対する体罰は、効果が乏しいばかりか、有害な影響をもたらす可能性があります。しかし、ワンオペ育児によるストレスは、母親の子供に対する体罰を促す可能性も指摘されていました。そのような中、父親の育児や家事への参加と、母親の子供に対する体罰の関連性を検討した研究論文が、日本疫学会誌の電子版に2024年6月8日付で掲載されました。

 この研究では、文科省と厚労省が実施している21世紀出生児縦断調査のデータから1万6373人が対象となりました。父親の家事や育児への参加度は、0点(全くない)~3点(いつもしている)の4段階で母親が評価しました。また、子供(3歳半)に対する母親の体罰については、「よくある」「時々」「まったくない」の3段階で母親が評価しています。

 解析の結果、父親が家事に参加しているほど、母親の子供に対する体罰が低下する傾向を認めました。家事への参加が全くない父親と比べて、参加頻度が高い父親では、子供への体罰が最大で23%減少しました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  2. 2

    遠野なぎこさんか? 都内マンションで遺体見つかる 腐乱激しく身元確認のためDNA鑑定へ

  3. 3

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  4. 4

    ドジャース大谷翔平に「不正賭博騒動」飛び火の懸念…イッペイ事件から1年、米球界に再び衝撃走る

  5. 5

    “過労”のドジャース大谷翔平 ロバーツ監督に求められるのは「放任」ではなく「制止」

  1. 6

    酒豪は危険…遠野なぎこが医学教授に指摘された意外な病名

  2. 7

    今度は井ノ原快彦にジュニアへの“パワハラ疑惑”報道…旧ジャニタレが拭い切れないハラスメントイメージ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    近年の夏は地獄…ベテランプロキャディーが教える“酷暑ゴルフ”の完全対策

  5. 10

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去