かかとのガサガサが治らないのは病気のサインでしょうか?

公開日: 更新日:

 靴の履き方も見直しが必要です。かかとに摩擦が加わらないよう、スニーカーを履く際は毎回靴ひもを結び直してください。

 気を付けたいのが、他の病気が隠れているケースです。

 ある70代の女性は、かかとが乾燥し、痛くて歩けないと受診した近所の皮膚科で、足の乾燥に加え足白癬と診断されたそうです。しかし、処方された保湿クリームを塗っても改善しないため当院で皮膚の生検を行ったところ、膿のたまった膿疱ができる「掌蹠(しょうせき)膿疱症」と診断されました。

 この病気は人によっては進行すると、鎖骨や胸の前面に強い痛みを生じて日常生活に支障を来す恐れがあるので、早期に正しい診断を行う必要があります。

 かかとがガサガサする病気はほかにも、足裏の角質が厚くなる「角化型足白癬」や、体内にダニが寄生する「角化型疥癬(かいせん)」などが挙げられます。見逃さないためにも、保湿剤を塗っても乾燥が改善しないようであれば、他の病気を疑った方がいいかもしれません。

▽小川尊資(おがわ・たかすけ) 2003年順天堂大学医学部卒業、13年4月に順天堂大学医学部皮膚科学教室准教授を務め、19年足の疾患センター副センター長に就任。22年より順天堂大学医学部皮膚科学教室先任准教授を務める。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」