著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

41歳の息子を看取る覚悟を決めた母親「本人は受け入れているみたい」

公開日: 更新日:

「次のけいれんがあった時は致命率も高いです。肝機能的に予後も年内と言われていると思いますが、在宅でできることをやりたいと思いますし、いざとなったら病院にも行けますので」(私)

「本人は受け入れているみたい」(母親)

 気丈にも我が息子の、いざという時を覚悟されているお母さまの気持ちを思うと、私たちもいたたまれなくなります。

「家で最期か病院へ運ぶこともどちらの判断をされても。緩やかにおうちで見たいということで、最終的には相談して対応するということでよろしいですかね。あらかじめまとまって話がついて覚悟を決めてるか決めてないかで違いますので」(私)

「お互いに受け入れるしかないよねって」(母親)

「その時の状況がどんな形かにもよるんですが、静かな環境じゃないし、ご家族がそばにいないんで、病院よりはご家族が声をかけてくれる環境の方がいいとは思います」(私)

「兄弟は仲が良いので」(母親)

 正解のない決断をしていただくことは、在宅医療を始められたご家族に課せられたある意味、過酷な務めともいえるものかもしれません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性