著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

41歳の息子を看取る覚悟を決めた母親「本人は受け入れているみたい」

公開日: 更新日:

 肝硬変を患う41歳男性の患者さんが、両親が住むご実家で先日から在宅医療を開始されています。

 肝硬変の原因はさまざまです。日本で多いのはB型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルスが原因のもので、特にC型肝炎ウイルスによる肝硬変は、全体の6割を占めています。

 この患者さんの場合はアルコール過多の状態が長く続いたことが原因。肝硬変には症状がほぼない「代償性肝硬変」と、肝機能がかなり落ちて重い症状が出ている「非代償性肝硬変」がありますが、すでに後者の「非代償性」の域に達していました。

 脳細胞の代謝や中枢神経系の機能も低下し、肝性脳症によるてんかん発作を発症。発作後の意識障害で長期間の入院生活を経て、ご実家に帰ってこられたのでした。

 これまでずっと病院のベッドに寝ていたため、患者さんの筋力は著しく低下し、車いすで全介助が必要な状態。

「ご家族としては覚悟されていますか?」(私)

「入院した時は意識不明でもうダメかなと。毎日家族で話してます」(母親)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発