著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【クラゲ】「清熱化痰」の効能で黄色く粘った痰の改善に役立つ

公開日: 更新日:

 喉に痰がからんでつらい。黄色いネバネバした痰で、なかななか治らない……。痰は、気道の粘膜で作られる分泌物です。気道から生まれる粘液は、体外から入ってきたほこりや細菌から身体を保護する作用があります。分泌量が増えたり、粘度が高くなると気道にたまり、咳によって排出されます。

 痰の色や量は、肺や気道の状態を知る目安になります。黄色い痰が出る場合は、ウイルスや細菌に感染していることが考えられます。黄色くなる原因は、白血球の中の顆粒球の一種である好中球にあるとされています。好中球は体内に侵入した細菌や真菌などの異物を排除する役割があり、含まれている酵素「ペルオキシダーゼ」の色素が反映されているのです。

 具体的な疾患としては、風邪、急性鼻炎、急性咽頭炎、急性扁桃炎、急性気管支炎、肺炎などの可能性があります。また、副鼻腔炎の場合も、黄色の痰が出やすくなります。

 中医学では、痰の色によって改善方法が異なってきます。黄色い痰が出る場合は、呼吸器系をつかさどる臓器「肺」に熱がこもった状態と考えるのです。肺が弱ると、咳、喉、痰など呼吸器系や、鼻のトラブルを引き起こしやすくなります。肺に熱がこもった場合は、黄色い痰だけではなく、痰の粘度も高く吐き出しにくい、激しい咳、鼻が詰まる、喉が乾きやすいといった不調もみられます。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘