著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

生まれつきの「眼瞼下垂」は視力の発達へ影響…子どものうちに治療を

公開日: 更新日:

 眼瞼下垂には、生まれつきの疾患である「先天性眼瞼下垂」の人もいます。

 先天性眼瞼下垂は、まぶたを持ち上げる主な筋肉である眼瞼挙筋の働きが弱かったり、欠損や機能していない発達異常であったりなど、なんらかの先天的な要因で起こります。

 片眼性と両眼性があり、80%は片眼性、片方のまぶたで生じます。眼瞼挙筋の発達異常ですので、上まぶたが上がりにくいだけではなく、下がりも悪くなる。まぶたを閉じた状態でも白目が見えていることが多いです。左右で目の大きさが異なり、ほかに、ものを見るときにあごを上げたり、眉を極端に上げてものを見ることもよくあります。

 先天性眼瞼下垂のままで成長すると、目に光が入らないため、視力の発達に影響してしまうリスクがあります。乱視や弱視の原因になることも。視野が狭いので生活に影響も起きやすくなります。

 上まぶたが瞳孔を覆ってしまう前に、できるだけ早く、子どものうちに手術を受けて治療する必要があります。

 先天性眼瞼下垂の場合、多くは「前頭筋吊り上げ術」「上眼瞼吊り上げ術」で手術を行います。前頭筋は、前頭部から眉の上、鼻の根元に縦に広がる筋肉のこと。自分の体から筋膜を眼瞼に移植して吊り上げる、という手術内容です。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  2. 2

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  3. 3

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  4. 4

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  5. 5

    山尾志桜里氏“ヤケクソ立候補”の波紋…まさかの参院選出馬に国民民主党・玉木代表は真っ青

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  2. 7

    フジテレビCM解禁の流れにバラエティー部門が水を差す…番宣での“偽キャスト”暴露に視聴者絶句

  3. 8

    国分太一は“家庭内モラハラ夫”だった?「重大コンプラ違反」中身はっきりせず…別居情報の悲哀

  4. 9

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒