(7)不整脈は前兆なく突然死も…引き金はストレス、睡眠不足、アルコール、過労

公開日: 更新日:

 私は高校時代、寮に入っていました。1年生の時、ある日曜日の朝、3年生の先輩が自室のベッドで亡くなっているのが発見されました。2人部屋で、同室だったM先輩は「朝方に1回だけうめき声が聞こえた気がする」とのことで、それ以外の異変には気が付かなかったそうです。

 ヒトは突然死んでしまいます。アカシアの雨に打たれなくても、湖に浮かぶ小舟でさざ波に揺られていなくても、突然、死んでしまうことがあるのです。脳の血管が突然破綻して出血した場合は解剖すれば証明できます。後の祭りではありますが。映画「ドライブ・マイ・カー」にもそんな話が出てきます。

 ところが不整脈で突然心臓が止まったら、あとで調べようがありません。突然心臓が止まるのは「心臓」の勝手です。「ヤバイよ! ヤバイよ!」とその前兆を教えてくれる「心臓」もありますが、なにも気が付かないまま突然止まる心臓もあるのです。彼女に突然「わかれ」を切り出されたり、奥さんに突然離婚届を渡されたりするのと同じです。こう説明しても「何か前触れはあるんでしょ。必ず」と、信心を曲げない人がいます。誰でも「そんなことは起こっては困る」は「そんなことは起こらないはずだ」、そして「起こるはずなどない」と思い込んでしまうものです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々