(1)骨折で入院…1カ月後に壊死で死亡の不可解

公開日: 更新日:

 医療の知識が足りないと、適切な治療を受けられず、最悪、死につながることも取材を通じて聞くことがある。4回シリーズで不適切な治療で翻弄されたケースを紹介する。

 70代の三浦千代子さん(仮名)は2024年秋、都内の自宅玄関で転倒して右上腕を骨折し、都内の総合病院に入院。その1カ月後に死亡した。その死因は意外なものだった。

 三浦さんの夫は他界。入院時は唯一の肉親である一人娘の圭子さん(仮名)が付き添った。ただ、圭子さんは昼間はフルタイムで働いており、自分の家庭もあるため、見舞いは週1、2回程度で精いっぱいだった。

 見舞いのたびに、看護師から容体を聞くようにし、特に大きな変わりのないことを確認していた。ところが、入院から2週間後に、自宅に病院から電話が入り、「上腕が壊死し始めたから、医師から説明を受けてほしい」と言われた。

 翌日、病院に行くと、主治医からは「骨折した上腕付近で血球が減少して壊死が始まっています」などと説明されたが、壊死が始まった理由については十分に説明されなかった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」