著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

たばこを吸っていると効果が不十分になるクスリがたくさんある

公開日: 更新日:

 たばこを介して体内に取り込まれたニコチンも代謝を受けます。その際、ある酵素が必要になるため、日常的にたばこを吸う人はその酵素の量が増えています。これが影響して、たとえば気管支喘息などで使われるテオフィリンというクスリは同じ酵素で代謝を受けることから、たばこを吸っている人が服用しても十分な効果が得られなくなる可能性があります。

 たばこの煙には非常にたくさんの物質が含まれているため、そういった影響を受けるクスリは結構多く、他にも解熱鎮痛薬や抗不整脈薬など多岐にわたります。この場合、たばこを吸っていない人と同様の効果を得ようとすると、よりたくさんの量の薬を使わなければいけないということになりますし、そうなると当然副作用のリスクも高くなります。

 やはり、クスリと上手に付き合っていくうえで、「禁煙」は体の安全のためにも非常に重要なことです。そんなことはわかっているけどやめられない、という方もいらっしゃるでしょう。私も一時期(だいぶ昔です)たばこを吸っていましたが、禁煙に成功しました。そのコツは、「たばこの煙が嫌いだ」と自分に言い聞かせることでした。最初は無理やりでしたが、そのうち自然とそうなって、禁煙につながりました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    浜田省吾が吉田拓郎のバックバンド時代にやらかしたシンバル転倒事件

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    「いま本当にすごい子役」2位 小林麻央×市川団十郎白猿の愛娘・堀越麗禾“本格女優”のポテンシャル

  1. 6

    幼稚舎ではなく中等部から慶応に入った芦田愛菜の賢すぎる選択…「マルモ」で多忙だった小学生時代

  2. 7

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  5. 10

    フジテレビ系「不思議体験ファイル」で7月5日大災難説“あおり過ぎ”で視聴者から苦情殺到