大人にも増えている「重症喘息」の切り札となる治療薬

公開日: 更新日:

 激しい咳が続き、ゼーゼー、ヒューヒューという喘鳴や息苦しさが起こる「気管支喘息」。患者数は全世界で約3億人と推定され、日本国内だけでも800万人以上とされている。子供の病気と思われがちだが、それは間違いだ。

  ◇  ◇  ◇

「大人の喘息が増えています。当院でも毎日60~80人の患者さんを見ていますが、そのうち9割を占めるのが成人喘息です」

 こう話すのは、池袋大谷クリニック・大谷義夫院長。

 そもそも気管支喘息(以下=喘息)とは、気管支に慢性的な炎症が起こり、花粉やダニといったアレルゲンの侵入によって気道が狭まり、咳や喘鳴、呼吸困難を繰り返す慢性疾患だ。

「『喘息予防・管理ガイドライン2024』を見ると、国内における成人喘息の割合は、1960年代時点で1%前後だったのに対し、2000年代初頭までに6~10%に上昇しているとの記載があります」

 成人喘息にはいくつかのパターンがある。①小児で発症してそのまま成人喘息に移行②思春期までに改善したものの成人後に再発③小児喘息がなく成人で初めて発症──の3つで、喘息はすべての年代で発症する可能性があるという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」