著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

片頭痛に使われる「トリプタン系」のクスリは安全性が高い

公開日: 更新日:

 片頭痛に対しては、通常の鎮痛薬が用いられることも多いです。中には、市販の鎮痛薬を購入して使用しているという方もいらっしゃるでしょう。もちろんこれで頭痛が改善すればいいのですが、そうでない例もたくさんあります。そんなときに選択されるのが「トリプタン系」と呼ばれるクスリです。

 成分名の語尾に「トリプタン」と付くので、とてもわかりやすいと思います。先ほど片頭痛は脳の血管が拡張することで起こるとお伝えしましたが、トリプタン系のクスリは拡張した脳の血管を収縮させて元の状態に戻すことで片頭痛に対して効果を発揮します。毎日決まったタイミングで服用し続けるというものではなく、頓用(頭痛時)に服用します。人によっては、一般的な鎮痛薬とトリプタン系のクスリを併用する場合もあります。

 トリプタン系のクスリには重篤な副作用がなく、比較的安全性が高いといわれています。もちろん副作用がまったくないわけではなく、首・喉、胸の不快感が出る方もいますが、一時的なもので自然と消失するので大きな心配はいりません。


 片頭痛に関しては、予防も重要です。気圧の急激な変化については、自然現象なのである程度仕方ないところもありますが、しっかり睡眠をとり、なるべく体や心にストレスをためないようにするなども有効です。そういった予防をしっかりしておくと、気圧の急激な変化の際の片頭痛の症状もある程度軽減できる可能性は十分にあります。

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