著者のコラム一覧
朝倉博孝埼玉医科大教授

泌尿器科専門医、共著・論文に「夜間頻尿診療ガイドライン」「過活動膀胱診療ガイドライン」など。

(2)加齢とともに増える「尿失禁」は高齢でも治療で改善できる

公開日: 更新日:

尿失禁

 前回の頻尿と並んで加齢とともに増加するのが尿失禁です。

 尿失禁には、切迫性尿失禁(急に尿意をもよおす)と、腹圧性尿失禁(咳や重いものを持った時に尿が漏れる)の2つに大別されます。

■切迫性尿失禁

 日本排尿機能学会の調査(2023年)によると、切迫性尿失禁は、20代と40代の男性では9.8%、60代で17.2%、80代は34.4%。女性では20代が7.3%、40代で11.6%、60代は20.1%、80代では44.2%と、男女とも年齢が上がるにつれ増加することが分かります。

 主な原因は、膀胱の過活動です。

 そのため、治療は頻尿治療と同じで、薬による治療(β3交感神経受容体刺激薬や抗コリン薬)、難治性の場合は、磁気刺激療法、ボツリヌス毒素膀胱壁内注射や仙骨神経刺激治療薬となります。

 ただし、男性で前立腺肥大のある人は、薬物療法やボツリヌス毒素治療を行った場合、副作用のリスクがありますので、医師と相談して行う必要があります。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも