著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

他人が家に入るのは嫌…90歳女性に強い抵抗を示されてから4年

公開日: 更新日:

 地域の病院の先生から、「緊急で診てほしい」とご紹介いただいた患者さんがいらっしゃいました。90歳の女性で、腰椎圧迫骨折の疑いがあり、小学校の先生をしている娘さんと2人で暮らしていました。

 娘さんが日中、仕事に出ている間は、ご本人がひとりで過ごしていましたが、当時は姿勢を保つことすら難しく、食事もままならない状態で、立ち上がることもできなくなっていました。背中を支えればかろうじて起き上がることはできるものの、ひとりにさせることに不安を感じた娘さんから「在宅医療をお願いしたい」と強い希望があり、私たちが介入することとなりました。

 当初はご本人が「他人が家に入るのは嫌」と強い抵抗を示され、身の回りのことは「自分でやる」とかたくなにおっしゃっていて在宅医療をなかなか受け入れていただけませんでした。しかし、長年かかっていた病院の先生の紹介ということで、最終的には私たち、あけぼの診療所の訪問を認めてくださったのです。

「今回は急でごめんなさい。体調はいかがですか?」(私)

「背中と太もものあたりが痛くて、湿布を貼ってるんだけど……なんでこんなに痛みがきたんだか」(本人)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ