著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

妊婦にクスリを使うときに考えなければいけないポイント

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 ①胎盤通過性に関係する要素として、クスリの成分の大きさ(分子量)があります。胎盤をフィルターのような構造だと考えてもらうとわかりやすいのですが、分子量が大きな成分だとフィルターを通過しにくいのに対し、小さな成分だと通過しやすくなります。また、クスリの成分が分子量の大きなタンパク質にひっついた状態だと、やはりフィルターは通過しにくくなります。つまり、成分そのものが大きい場合や血液中でタンパク質にひっつきやすい性質の薬物の場合は胎盤通過性が低くなるので、胎児に影響を与えにくくなるのです。ほかに、胎盤の細胞膜は脂質でできているため、クスリの成分が脂溶性の場合は胎盤通過性が高くなります。

 ②妊娠週数と薬物が胎児に及ぼす危険性は、同時に考えなければならない点でもあります。妊娠初期(4~15週)には、特に薬物の催奇形性に注意が必要です。催奇形性とは、その名の通り胎児に奇形を生じさせる性質のことです。妊娠初期は胎児の主要な臓器・器官が形成されるので、催奇形性がある薬物は絶対に避けなければなりません。

 妊娠16週以降は薬物による催奇形性はほぼ起こらなくなる代わりに、今度は胎児の発育に影響を及ぼす薬物に注意が必要となります。次回、詳しくお話しします。

【連載】高齢者の正しいクスリとの付き合い方

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