「腸」と「筋肉」の関係…アスリートや高齢者にはどんな特徴があるのか

公開日: 更新日:

「これらの細菌を増やすには、食物繊維や発酵食品などを取り入れることが有用です。とくにオリゴ糖やレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)は善玉菌のエサになることが知られています」 

 気になるのは高齢者とは対極の存在で、体の使い方のプロであるアスリートの腸だ。どのような特徴があるのか?

「フィーカリバクテリウム属の腸内細菌は持久系アスリートに多く見られる菌であることが知られています」

 青山学院大学陸上競技部の長距離ランナー48人と一般成人10人の腸内細菌を調べた研究によると、長距離ランナーの方が一般成人よりもバクテロイデスユニフォルミスが多かったことが報告されている。

 また、3000メートルの走行タイムを提出した25人を調べたところ同細菌数が多いほど速かった。さらに一般男性にこの細菌が好む食物繊維を8週間連続して食べてもらったところ、エクササイズバイクで10キロをこぐ時間が短縮したうえ、運動後の疲労感も減少したという。

 摂南大学ラグビー部員88人の腸内細菌を調べた研究では、意外なことに学生アスリートは一般人に比べて悪玉菌が多く、それにより悪い物質が蓄積しやすいことを明らかにしている。炭水化物とタンパク質の摂取を重視するあまり、食物繊維が不足すること、身体接触を伴う高強度な運動で腸内に酸化ストレスがかかるためだという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  3. 3

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が“本塁打王を捨てた”本当の理由...トップに2本差でも欠場のまさか

  4. 9

    “条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

  5. 10

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?