(1)糖尿病治療を変える…オートファジーの再利用機能を取り戻す

公開日: 更新日:

「糖尿病治療で新たに注目されているのが、オートファジーを整えるというアプローチです。細胞ごとに詰まっている流れを整え、本来持っているオートファジーの再利用機能を取り戻し、糖尿病だけでなく生活習慣病全般を治療していくのです」

 たとえば、糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬には、オートファジーを誘導し、脂質代謝を改善する働きがある。最近、肥満治療で話題になっているGLP-1受容体作動薬もオートファジーを促進することがわかっている。運動は、どういった方法が効果的なのかはエビデンスが出ていないものの、運動そのものがオートファジー活性化のスイッチとなる。

「糖尿病に対するオートファジー治療は、代謝異常を是正する段階から一歩進み、細胞レベルでの恒常性回復と再生を促す、次世代の治療概念へと進化しています」

▽高橋利匡(たかはし・としまさ) 総合内科、糖尿病、老年病、消化器病が専門。2018年に渡米しシンシナティ小児病院、トロント大学で博士研究員としてオートファジー研究に関わる。24年から現職。公式ホームページ:https://toshimasa-lab.com

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  2. 2

    帝釈天から始まる「TOKYOタクシー」は「男はつらいよ」ファンが歩んだ歴史をかみしめる作品

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  5. 5

    立川志らく、山里亮太、杉村太蔵が…テレビが高市首相をこぞってヨイショするイヤ~な時代

  1. 6

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  2. 7

    森七菜の出演作にハズレなし! 岡山天音「ひらやすみ」で《ダサめの美大生》好演&評価爆上がり

  3. 8

    小池都知事が定例会見で“都税収奪”にブチ切れた! 高市官邸とのバトル激化必至

  4. 9

    西武の生え抜き源田&外崎が崖っぷち…FA補強連発で「出番減少は避けられない」の見立て

  5. 10

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ