著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(4)「AMIE」は人間の医師を凌駕しつつある?

公開日: 更新日:

 人間と違ってAIは、何度も同じことを質問されても嫌な顔(もしアバターがあれば患者の好みに合わせた顔を出すことができるでしょう)をせず、毎回親切に分かりやすく答えてくれます。不安や不満を訴えても、優しく受け止めてくれます。また患者側としても、24時間いつでもどこでも相談できるので、精神の安定に役立ちます。

 2026年3月には、本物のクリニックで、患者100人に対してAMIEを使ってみた結果が論文発表されました。それによると、AMIEの最終診断の精度は90%に達し、医療現場で安全かつ有効に使える可能性が示されたとのことです。

 またごく最近(2026年6月)に「Nature」に発表された論文によれば、AMIEを患者の長期的な管理に使ってみたところ、治療計画の正確さや診療ガイドラインへの適合度(エビデンスに基づいた治療ができているか)などの項目で、人間の医師よりも優秀だったことが示されたといいます。

 今やAIは、診断能力や治療計画・管理において、並の医師と同等以上に到達しつつあるのです。OpenAIや他のAI企業も、論文発表こそないものの、着実に開発を進めているはずです。AIドクターの出現は、もはや時間の問題でしょう。 =おわり

【連載】AIは医療をどう変えるのか

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