著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

全米で急増する寄生虫に新たな感染源…レタスだけではなかった?

公開日: 更新日:

 感染源の特定を難しくしているのが、発症までの長さです。感染してから症状が出るまで長ければ2週間以上かかり、患者は何週間も前に食べた食品や店を思い出さなければなりません。

 ではなぜ今年これほど多いのか。サイクロスポラは人の排泄物で汚染された水や食品を通じて広がり、夏に増えるのが特色です。特にこの夏の広範囲での高温や頻繁な豪雨によって、下水などが農業用水に混入するリスクを高めた可能性があります。また、生で食べる葉物野菜が、大規模な流通網で広範囲に届けられる構造も、被害を拡大させたと考えられます。

 加えて周知によって検査が増え、以前なら原因不明の下痢とされた患者が発見されている面もあるという専門家もいます。一方でトランプ政権が、食品安全担当者の人員を減らしたことなどで、汚染を早期に特定する能力が弱まったとの批判も出ています。

 今年の急増には、現代の大規模な食品流通、気候変動による夏の気象条件、検査数の増加、そして公衆衛生体制の弱体化が、複合的に関係している可能性があります。

 新たな72人のクラスターの感染源が、これまで疑われてきたレタスと同じなのか、それともまったく別の食品なのか。今後の調査に警戒が高まっています。

【連載】ニューヨークからお届けします。

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