肝硬変と闘うピン芸人の快児さん…先生から「死んでますよ」と言われた
死を意識して行動が変わった
そして今春です。がんが心配になってきたタイミングで、「区のがん検査なら安く受けられるよ」と友人から聞き、受けてみたら「肝硬変」が発覚したのです。
かかりつけの内科の先生にそれを報告すると、「私は、少し数値が高いくらいなら『週に1回、休肝日を設けて徐々に良くしていきましょう』というタイプですが、あなたの場合は金輪際、一滴も飲まないでください」と告げられました。
お酒をやめずにいたら、肝硬変から肝臓がんになって死ぬ未来が想像できました。なので、ここから「断酒」にすべて注ぐことを決めたのです。
かかりつけ医からも、「お酒をやめるのは大変なことだから、お酒以外のことは我慢しないでください。たばこ? 存分に吸ってください。取りすぎると肝臓によくないといわれている果糖も今は気にしなくていい。とにかくアルコールを飲まないことだけを守ってください」と指導されました。
さすがに死を意識すると、行動は変わります。ネットで肝臓にいいものを検索して、いろいろ始めました。
まず、朝はアイスコーヒーを飲んでいます。本当は無糖に限定されているのですが、無糖は好きじゃないので微糖を飲んでいます。朝ごはんはプロテインとバナナ。でも、毎日バナナは飽きるので食べない日もあってよしとしています。
さらに、素焼きのアーモンドやギリシャヨーグルトもいいと知りました。自分は塩ありのミックスナッツと、普通のお手頃価格のプレーンヨーグルトに冷凍ブルーベリーやハチミツなどをプラスして食べています。肉に関しては、鶏のササミがいいといわれているけれど、モモ肉の方がおいしいので皮つきで食べます。
昔は好きじゃなかったノンアルコールビールも、今では1日6本ぐらい飲んでいます。味はほぼビールだし、「これがあって救われた」とさえ思っています。冷蔵庫には各種ジュースを並べてあるので、お酒を飲みたい気分にもなりません。
筋トレもやっています。100キロのバーベルを10回持ち上げるのを3セット……いや、せいぜい7回を1セットだな。
肝臓や体にいいとされていることはするけれど、ストイックになりすぎない程度に自分を甘やかしています。“お酒をやめている”というストレス以外のストレスをかけないことが、断酒成功の秘訣。この4カ月間、一滴も飲んでいません。
2週間に1回、内科に通院して経過を診てもらっています。もし肝硬変になっていなかったら、断酒はここまで続かなかったと思います。気力だけではお酒の誘惑に勝てません。でも、今回は一度も離脱症状が出ませんでした。「命あってのものだね」ですからね。
かといって、体にいいことしかやったらあかんのだと思うのではなく、少し甘やかす部分を残しつつ、柔軟に健康を目指すのがいいと思います。
(聞き手=松永詠美子)
▽快児(かいじ) 1978年、兵庫県出身。大阪芸術大学を中退し、芸人を目指して1999年に上京。芸能事務所に所属し、2000年にデビューする。「エンタの神様」に定期的に出演し、「R-1ぐらんぷり2013」では準決勝に進出したほか、歌うま芸人としても活躍。23年に独立し、XやYouTube「快児ちゃんねる」を中心に活動。9月20日(日)に東京・新宿「zeyoQ」で恒例の「快児 大喜利塾」開催予定。
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