もちろん、在学率が高い県ほど梅毒報告率が高いわけでもない。ただ、地方の若者の生活圏が広域化し、大都市圏と似た変化が進んでいる可能性はないのか。
医事評論家で元長浜バイオ大学教授の永田宏氏(医療情報学)が言う。
「昨今の梅毒感染の広がりは、若い女性の性的関係の形成期と、結婚による固定的な性的パートナー形成との間の時間的なずれが原因のひとつです。若い女性の欲求や親密さを求める動きを受け止める社会的な仕組みが十分に整備されていないことが、性的パートナーの流動化を招き、性感染症の拡大に影響している。それが解消されない限り、梅毒感染は持続的に増え続けていくことになるのではないか」