【牛タンの塩糀漬け】料理で応用も 驚くべき「糀」の作用
くだん(兵庫・六甲)
「食感の違い」を楽しんでもらうため、牛タンの裏、リンパに近い部位を使う。塩糀に漬けることで、多少歯ごたえが残りがちなサイコロ状にカットしても、ほどよい軟らかさに仕上がるという。
「糀を使った行きつけのレストランがあって、ハンバーグや豚肉の生姜焼き、ローストビーフなど、とにかく糀が素材の味を引き立てていた。食材は軟らかくなり、うま味は増し、糀の力はすごいと思って、硬めのタンに応用してみました」
店では、焼き肉用の「ミノ」をオーダーすると、肉に添えられて出てくる。焼く前にちょっと糀を絡めるだけで軟らかさが全く変わる。
「タンの硬い先っぽだけでなく、どの部位、どんな切れ端も捨てずに使えるよう、食べ方を考えます。無駄なく食べてあげることが、一番の牛への供養だと思っているからです。結果的に食品ロス削減につながればいいかなと思っています」