都内30店舗 「ティーケーエス」社長・斎藤浩司さんの巻<5>

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神田ヂンギス王(東京・神田)

 仕事柄、一般の方より外食する機会が多いと思います。その点でいうと焼き肉屋さんは、ほとんど1回限り。A5ランクの高級な肉は、確かにおいしいですよ。でも、脂が強すぎて、2、3切れで十分だし、産地が違ってもそれほど大きな差はなく、なじみの店以外は1回限りなんです。

 じゃあ、肉が嫌いかというと、そんなことはありません。大好きです。脂より赤身のウマ味をとことん味わいたい。そうすると、ジンギスカンにたどり着いたのです。JR神田駅北口から歩いてすぐのここは、肉が食べたくなると、何度となく通っています。

 ジンギスカンは羊肉で臭みを嫌う人がいます。臭さの原因は、脂肪が酸化したり、肉に含まれるにおい成分が強く出たりするためです。ようは、保存状態や下処理の良し悪しがすごく影響します。そこをクリアすれば、まったく臭くない。

 ここは保存も処理も抜群にいい。その証拠にビールのツマミに大人気の一品として、ラムのたたきポン酢和え(700円)があります。たたきですから、ラムをサッとあぶるだけ。軽く火を通すことでウマ味が凝縮され、ポン酢であっさり。保存状態がいいからこそのクオリティーです。

肉の食感を求めるなら断然マトン

 肉と野菜のセット(1000円)は生ラム(追加の生ラムは750円)で、見れば納得の肉質のよさ。赤さが鮮やかで新鮮そのもの。火を通し過ぎると、生のよさが失われてしまうので、軽く焼くとあっさりとしていておいしい。

 ラムは生後1年以内、マトン(750円)は生後2年以上のものを指し、その間をホゲットといいます(ホゲットはメニューにありません)。マトンの方が臭いといわれますが、もちろん臭くありません。むしろ、肉のウマ味はこちらの方が強く、肉の歯ごたえも十分あり、「肉を食べてるな」という食感を求めるなら断然、マトンです。

 通常のジンギスカン屋さんは、ラム、生ラム、マトンを基本に、北海道産、アイスランド産、オーストラリア産など産地でバリエーションをつけています。でも、ここはさまざまな部位を楽しめるのです。

ラムチョップは鍋を覆い尽くすほどの大きさ

 生ラムショートロインステーキ(1200円)は厚切りステーキ風で、肉々しさを堪能するならたまりません。骨付きをガブリといくなら、ラムチョップ(1本600円)でしょう。ジンギスカン鍋の山頂から中腹にかけ覆い尽くすほどの大きさで食べ応えがあります。厚みもすごい。

「よく火を通してくださいね」というアドバイスでじっくりと火を入れても、ジューシーな味わいは、なるほど肉質のよさにほかなりません。

 焼き肉なら定番のハツ(700円)やタン(800円)も、ラムのものをそろえています。一般のジンギスカン店ではあまり見かけないだけに、ぜひ食べてほしい。何よりもF1サフォーク(1000円)です。顔と四肢が黒い羊のことで、羊肉の最高峰といわれます。それがこの価格なのは正直、うれしい。

 サイドメニューは、冒頭のたたきのほか、ポテサラやトマトサラダ程度で、とにかく羊中心。いろいろな部位の羊をとことん楽しむなら、うってつけです。

(取材協力・キイストン)

▼神田ヂンギス王(東京・神田)
東京都千代田区内神田3―17―5
℡03・5297・2266

■ティーケーエス
 沖縄料理屋「なんくるないさ」や寿司屋「まぐろ人」、大衆居酒屋「なんで、や」など都内を中心に約30店舗を運営。来年、創業30周年。

▽さいとう・こうじ
 ティーケーエス社長。「街に人に愛される」をモットーに、常に店舗を回りながら現場に立つ。

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