「gochi荘」は観光とは無縁だった農漁村の宿をマッチング

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 コロナ禍で農漁村のローカル宿の予約サイト「gochi荘」が人気を呼んでいる。

 奈良、京都、滋賀、和歌山など関西や近畿地方を中心に国内50軒の宿が登録されており、観光とは無縁と思われていた農家や古民家に泊まり料理や体験が楽しめる。20~30代の女性や、60代の夫婦など利用が増えている。コロナ禍で好評なのは、車で行けて環境が良く、泊まる家が一棟貸しで密を避けられるためだ。土日は満室というところも多い。

■産みたて卵に新鮮野菜

 京都市右京区京北大野町「農家民宿ほろろん」。220年前のかやぶきの古民家。娘さんがUターンし、父娘で経営。平飼い鶏の産みたて卵を鶏舎に取りに行き、タマゴかけごはんを食べるという体験コースが組み込まれている。夏には畑でのスイカやトマト、秋にはナスやイチジクなどを収穫し、採れたて新鮮野菜を料理にしていただける。

 兵庫県丹波篠山市「古民家ゲストハウスやまぼうし」。築100年の古民家をご主人がDIYで改装。ドッグラン、BBQなどがある。自家栽培の野菜が料理に登場する。

 サイトには、宿主、家屋、部屋、キッチン、アメニティー、季節の料理、交通手段、周辺の直売所や農家レストランや見どころまで写真入りで丁寧に紹介。多言語機能もある。


女性が訪れたくなる演出

 手がけたのは(株)Table a Cloth(岡田奈穂子代表取締役)だ。宿の選定は自治体が移住・定住促進に力を入れている地域だけでなく、行政・地銀などの紹介を受け実際にオーナーに会い意気投合したところと連携している。

「和歌山県田辺市、奈良県宇陀市、滋賀県高島市、京都府亀岡市などは移住支援の相談窓口や助成制度も充実していて、地域の案内もしていただける。U、Iターンが多い。都市での仕事のスキルを生かし宿運営をされているところも多いです。ホームページも充実し、料理の見せ方や演出もうまい。受け入れもしっかりしている。サイトで大切にしているのは女性の視点。旅の楽しさの情報を収集・発信するのが得意。旅の決裁権を持っているのはたいてい女性。女性が訪れたくなる演出を心がけています」と岡田さん。 

今後の課題は個人への対応

 会社設立は2018年。岡田さんは独立前、通販会社で海外雑貨の企画・輸入を担当。そのとき40カ国120都市の旅を体験。そのノウハウを生かし個人向けのフルオーダーメード型旅行会社を設立。フランス、イタリア、スペインを中心に200以上の旅を手がけた。そして国内の旅の提案が始まった。

「ただ海外に比べて日本国内旅行の受け入れはまだ団体向けが多い。海外だとワイナリーやチーズ工房、農家でもふらりと行っても個人対応や購入もできる。一棟貸しの古民家も多くある。国内でも個人対応が増えれば、もっと利用は増えるでしょうね」と岡田さん。

(取材・文=金丸弘美)

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