著者のコラム一覧
夏樹久視作家

1947年東京生まれ。週刊誌アンカー、紀行作家、料理評論家などを経て推理作家に。別名で執筆の多くの作品が話題を呼びTVドラマ化。母親の認知症を機に、65歳でヘルパー2級の資格を取得、約5年間、デイサービスでの就業を経験する。紀行文、料理本、ミステリーなど著書多数。日本推理作家協会員。

「その気がなくて…」ヘルパーの色仕掛けをシャットアウトした男性の賢い対応

公開日: 更新日:

「断ったのですか」

「ちょっと気持ちが揺れたけど、私にはその気がないから」

「そうでしたか」

 軽い認知症だが、池端さんは「色仕掛け」を感じて賢い対応をしたのだ。しばらくすると、その女性ヘルパーは姿を見せなくなった。そんな折、新聞でこんな記事を目にした。

「相続トラブル、各地で頻発! 一人暮らしの高齢者が被害」

 一人暮らしのお年寄りにヘルパーとして接近。献身的な介助の一方で、婚姻や養子縁組などの姻戚関係をつくり、遺産相続を狙う。あるいはヘルパーである自分に遺産の一部を相続させるための遺書を書かせる。そんなトラブルが頻発しているとか。

 それにしても池端さんに「その気」がなくてよかった。ごく少数だろうが介護の世界には、こうした「危険分子」が潜んでいる。高齢の親を持つ人は肝に銘じておいたほうがいい。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・梅村みずほ議員の“怖すぎる”言論弾圧…「西麻布の母」名乗るX匿名アカに訴訟チラつかせ口封じ

  2. 2

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  3. 3

    選挙3連敗でも「#辞めるな」拡大…石破政権に自民党9月人事&内閣改造で政権延命のウルトラC

  4. 4

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  5. 5

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  1. 6

    日本ハム中田翔「暴力事件」一部始終とその深層 後輩投手の顔面にこうして拳を振り上げた

  2. 7

    「デビルマン」(全4巻)永井豪作

  3. 8

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  4. 9

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  5. 10

    キンプリ永瀬廉が大阪学芸高から日出高校に転校することになった家庭事情 大学は明治学院に進学